カツサンド騎士団がフローズヴィトニルを相手に初めての敗北を喫した2020年3月30日。
“負けたことがニュースになる” ということの持つ意味、そのすごさを考えて、改めてカツサンド騎士団の方々に敬意を抱いたことをはっきりと覚えています。
実は、同日のほぼ同時刻。
“ニュースになることのない数多ある負け” が生まれていました。
当時InFight SaGaの前身である引退詐欺というギルドの1ギルメンだった僕は、とある有名なギルドさんとギルドバトル(以下、ギルバト)を行っていました。そのギルドさんとのギルバトはYoutubeで配信されるため、僕も配信を見ながらギルバトに挑んでいたのです。
バトルは最終盤。
ここで防衛ができれば引退詐欺の勝利という場面で、最後に残されていた防衛は僕の編成でした。その防衛に攻撃するのは、お相手のギルマス。
記憶が確かなら、当時の防衛はエンゲル+アヤカ+誰か、といった感じだったはずです。お相手は、その魔法枠を別のユニット(たぶんサリアだったかな?)と読んだうえで、「これは勝てないかも」と言いながら僕の編成に攻撃しました。
バトルが開始された、その瞬間。
「アヤカぁ!?」
と、叫ばれた記憶が鮮明に残っています(笑)
そして「これなら勝てる」とワンパンされ、ギルバトにも敗戦した、ほろ苦い思い出です。
そう、その時の対戦相手は『あゆむと愉快な仲間達』さん。
その超有名ギルドの解散が、昨日発表されました。
心からの敬意と賛辞を感謝に代えて
その強烈で魅力的なキャラクターや、ギルドランキング1位に辿りついた実績、あるいはギルバトの指揮の巧みさなど、賞賛すべき点は多々あります。ただ個人的にギルマスであるあゆむさんに最も敬意を払うのは、ギルバト初日から本日に至るまでずっとギルマスであり続け、そしてほぼ毎日配信をし続けたという、その継続力です。
ギルバトは毎日21時~23時に行われます。
指揮をしていること、さらには配信をしていることもあって、あゆむさんは2時間ずっとギルバトにかかりきりになっています。いわゆる “張り付き” という状態です。
もちろん物理的にその時間を確保するのが無理な日もあるでしょう。配信も週7日必ずというわけではなかったと思います。でも、おそらく週の半分以上は必ずギルバトに張り付き、配信をされていたように思います。
たとえば、夜8時以降は常にフリーというライフスタイルであれば、それもまだ容易かったかもしれません。ただ現代日本における社会人にとって、それだけの時間が苦も無く確保できるかというと、なかなかそういうわけにもいかないものです。
僕自身、特にギルマスらしいことができているわけではないですが、 “物理的に不可能” ではない限り、ギルバトには張り付こうと努力しています。そのためにはまず21~23時の間を “ギルバトの時間” として確保し、その上で他のタスクをスケジューリングする形になるのです。
時間があるから張り付くのではなく、ギルバトのために時間を作りにいっているのです。
まったりギルドの僕ですらそうなのですから、トップギルドのひとつであるあゆむさんは、模擬戦をしたり、個人の編成を考えたり、ギルドの方針を考えたりと、さぞ大変な日々だったのだろうと思います(もちろん、優秀なギルメンの方々のサポートがあってできたことだとも思います)。
それを1ヶ月や2ヶ月といったスパンではなく、2年以上にもわたって継続されてきたのです。それも、少なくとも外から見える範囲で、わかりやすくモチベーションを下げたりすることもなく。強い相手ばかりで、必ずしも努力がわかりやすい結果として常に報われるわけでもないのに。
本当に膨大な時間を、ブレることなく、折れることなく、優先的に幻影戦争に費やしてきたのだろうと思います。
それが、どれほど難しいことか。
意外と知られていないことのように思いますが、1日が24時間しかないという事実は、全人類に平等に課せられる極わずかしかないルールのひとつです。そこが揺るがない以上、人の生きざまを決める論点は “何にどれくらい時間を配分するか” という割合の問題となります。
そうである以上、ハッピーに生きようと思ったら、ハッピーに感じる時間の割合を増やすか、代替の利かない時間をハッピーなものになるよう工夫するか、やがて大きなハッピーにつながるための投資に時間を使うか、の3択が基本となります。
あゆむさんにとっての幻影戦争がどれに該当するか、僕にはわかりません。でも少なくともギルバトに2時間、仮に模擬戦にかける時間を1日平均2時間(たぶんもっと多かったのではないかと思いますが、計算しやすいようにこうしました)とした場合、1日の6分の1の時間を、幻影戦争に費やしてこられたのです。
それは言い換えてみれば、この2年間の6分の1、つまり合計 “4ヶ月分” もの時間を幻影戦争に捧げたということです。配信という形で、皆が楽しめるようにその時間を作ってくれていたということです。それだけの優先順位の高さで、熱量の高さで、幻影戦争を配信することに取り組まれていらっしゃったということです。
はたして、それだけの貢献をし続けたプレイヤーが、他にいたでしょうか。
間違いなく幻影戦争のこれまでの歴史の中で、最も幻影戦争に貢献した方の一人だと思います。
ギルマスという意味において同じ立場の人間として、そして幻影戦争を楽しんでいる1プレイヤーとして、2年間駆け抜け続けたあゆむさんに、最大級の敬意と、感謝を。
あゆむさん、本当にお疲れさまでした。
つづく
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