つぶコラvol.4 幻影アワードのこと②


幻影アワードの話が思いのほか長引きそうなので、土曜を待たずに更新。
一時的にペースアップしてみました。


ダメ元だからこそ書いた企画書


運営の方に『Award Of The Visions 2021』に出演頂く。

そんなダメ元の企画を思いついて最初に手を付けたのは、第一回『Berserker’s Kingdom』以来2度目となる、幻影戦争における企画書作成でした。



いわゆる “ダメ元” には、2種類のアプローチがあると僕は考えています。


1つは、「おそらくダメだろうから、労力をかける前に事前に軽く打診してみる」という方法です。いわゆるジャブというやつで、「こんなこと考えてるんですけど、ダメですかね?」と、とりあえず口頭で当ててみるのです。これは関係性が構築できている相手の場合にはとても効率的なやり方だと思います。


もう1つは、成功確率が低いのだから、少しでも確率を上げるために全力を尽くして挑むというものです。関係性を構築できていない段階で提案をしなければいけない場合などはこの選択を取らざるを得ないのですが、今回はまさにこのケースでした。


言ってみれば、 “一発勝負” です。
それもお忙しい相手に、プレゼンもできず企画書のみという条件での勝負です。


よって、

・何を提案しているのか(何にYes/Noを言えばいいのか)がシンプルにわかること

・それでいて熱意が伝わること

の両方を満たす企画書を仕上げる必要があります。


そこで企画書の骨子としては、

・『Award Of The Visions 2021』は運営とユーザーの共同開催にできないか

・できる場合、用意した2つのプランのどちらかで実施できないか

という点をシンプルにまとめることにしました。


用意したプランは以下の2つ。


・プランA
公認放送として中井さん・藤田さん・あさるとさんの3人で開催していただき、プレイヤー部門のプレゼンターを中井さん・藤田さんにお願いしたい


・プランB
公認放送としてあさるとさんとカーナの両名で開催。各賞の受賞者に対して、中井さん・藤田さんからコメントをいただきたい


プランAが最善の案で、中井さん・藤田さんからプレイヤー部門を発表していただくという形式が “共同開催” を象徴するものになるのではないかという考えから生まれたものでした。また、1プレイヤーに過ぎない自分が中井さん・藤田さんと共演するのはさすがに難しいかなと思い、自分は裏方に徹するプランとしました。

プランBが次善の案で、さすがに出演は難しいという返答は十分あり得ると思ったので、その場合せめてコメントだけでももらえないかなと思って用意したプランでした。


それらを簡易的にまとめたスライドを用意した上で、後は熱量をどう伝えるか。
そこで僕は、昨年の運営メンバーでもあるほななさんを巻き込もうと決意しました。


彼女には、今回の企画の主旨を伝えた上で、「アワードに招待するゲストに送る招待状をデザインしてほしい」というお願いをしました。そしてそれを企画書の表紙にしたい、と。


表紙へのこだわりは、言ってしまえば自己満足です。


でももし資料を開けた瞬間、最初に目にした表紙がデザイン性に優れたものだったら、ちょっとくらいは「おっ」と興味を強めてもらえるんじゃないか、という期待を込めました。

普段優れたデザインを見慣れているお二人であっても、それを “ユーザーが” 作成したという点において、熱意として伝わってくれるんじゃないかと考えたのです。



このデザインは、普段のイベントでお願いしているメインヴィジュアルと異なり、企画書を送る関係者(中井さん、藤田さん、あさるとさん)の目にしか触れないものです。

にもかかわらず、こんなにも素敵なデザインを仕上げてくれたほななさんには、本当に感謝しかありません。


『Award Of The Visions 2021』があの形で実現した背景には、彼女の多大な貢献があったことを、この場を借りてお伝えできればと思います。


さて、そんな経緯で完成した企画書は、まずあさるとさんに届けることにしました。


そもそもあさるとさんの了解を得られなければこの企画は頓挫するので、「まずはあさるとさんに見ていただき、OKであれば中井さん・藤田さんにお送りください」とお伝えしました。

あさるとさんは、嫌な顔ひとつせず(そもそもテキストのDMだけど)、即答で運営のお二人に送ってくださいました。これにも、ただただ感謝しかありません。
(後に「企画書を見た時にワクワクした」と言ってもらえて、密かに嬉しかったです笑)



最善を超えた回答


数日後、あさるとさんからDMで「カーナさん、今話せますか?」というメッセージが届きました。「返答がきた!」と逸る気持ちを抑えつつ、あさるとさんとボイスチャットをつなぎます。


あさるとさんを通して、運営さんから提示された条件は当初想定していた最善を超えるものでした。


細かい部分は割愛しますが、

・あさるとさんとカーナの共同主催によるユーザーイベントとしたい

・MCはあさるとさんとカーナの両名としたい

という形での開催をご提案いただいたのです。


運営のお二人が出演されるということになれば、あさるとさんが主催であることは当然です。あさるとさんがいなければ成り立たない企画ですし、むしろ企画書でもこちらからそれを提案していたくらいです。


ただ、そこに自分の名を併記し、且つ自分の出演までOKしてもらえるとは、正直思ってもいませんでした。

なぜなら、既に何度も共演しているあさるとさんとは違い、自分は1プレイヤーとしてファンミーティングで少し話したことのある程度の関係性です。運営側の目線で見れば、不確定要素、つまり “リスク” でしかありません。


そんな自分を、 “生配信” の場で共演させるというのはさすがに無理だろうと思っていたからこそのプランAだったのですが、それを運営側からプランS的にご提案いただくとは思ってもいませんでした。


あさるとさんの説明の中では、中井さん・藤田さん・あさるとさんの3人では民営放送と変わらなくなってしまうから、という背景をお聞きしたものの、個人的には去年の開催も踏まえて、自分に対して配慮してくださったのかなと、ありがたく受け止めています。


そうして、想定外に嬉しい形で開催できることとなった『Award Of The Visions 2021』。

ここからは胸のワクワクがさらに加速し、いよいよ実現に向けて本格的に動いていくことになります。



つづく