interview with 素敵大統領 前編 ~ギルマスの責任と、手腕~

幻影戦争のプレイヤーにスポットライトを当てる「Insight Of The Visions」。今回はトップギルドの一角「パルチザンD.C.」のギルマス、素敵大統領(以後、大統領)にインタビュー! ギルドの成り立ちや、ギルド運営について話を聞いて来ました!


カーナ

大統領、今日はよろしくお願いします!


素敵大統領

おん。



FFTに求めていたものが、偶然幻影にあった


カーナ

早速なんですが、大統領が幻影を始めたきっかけから聞かせていただけますか?


素敵大統領

ちょうど幻影がリリースされるっていう頃にアプリ版の獅子戦争やってて、「共同戦線ねぇのかよ!!! ものたりねぇよ!!!」って憤慨してた時に発見した。


カーナ

FFTはその時が初めて? それともFFT自体は元々やってたんですか?


素敵大統領

PS1・PSP・iOSだから、3周目ぐらいかな。


カーナ

めっちゃやってた(笑)
それはFFが好きだったからなんです?それともFFTが好きだった?


素敵大統領

FFTのイヴァリースの世界観が好きやったね。だからFF12とかも好きやで。


カーナ

なるほどなるほど。あれ? じゃ大統領は初日勢っていうわけではないんですか?


素敵大統領

いや、初日勢やで。たまたまその日に発見した。


カーナ

へーー! それはすごい偶然(笑)


素敵大統領

「今日やんwwww」的な感じだった。


カーナ

先ほど共同戦線がないのかって仰ってましたけど、要はギルドゲーを求めてたってことであってますか?


素敵大統領

いや、何も調べずに始めたから、プレイし始めてからギルドがあるって事を知ったね。
「あんのかよwwww」とか思ってた。


カーナ

なるほど(笑)
じゃ、ギルドの存在を知って、その時からギルドを作るつもりではあった?


素敵大統領

その辺の話はギルドの蔵書室に秘話があるから、持ってきてやろう。


カーナ

これはすごいな(笑)
ちなみに以前IOTVにご出演されたニート彗星さん(以後、ニトさん)に声をかけたのも、この頃ってことですかね。


素敵大統領

この頃やな。



『喋れる』ことが、強さに直結する


カーナ

ニトさんとは、フリマで結構戦ってたって話でしたよね?


素敵大統領

いや、ギルドに入れてから戦ったから、順序が違う。


カーナ

あ、そうなんですね! じゃ、なんでニトさんに声を掛けようと思ったんです?


素敵大統領

頭おかしそうだったから。


カーナ

(笑)
当時のギルメンの選定基準は面白そうなヤツってことですか?


素敵大統領

せやな。とりあえず雑談板に来てるってことは、会話を求めにきてるわけやん。つまり喋りたい子なんよ、そこに来てる子は。


カーナ

なるほどなるほど。


素敵大統領

5秒に1回喋ってないと大統領死んじゃうから、喋る奴確保は急務だった。
てか、やっぱりコミュニケーション取れるって強ぇんだよ。


カーナ

あー、なるほど。


素敵大統領

だってお話したら編成変えてくれるやん。
お話する奴はお話する奴と友達になるやん。
お話する奴が所属しているところを気に入ってたとしたら、その友達誘うやん。
お友達って基本戦力的なのが同値の奴と仲良くなるやん。
つまり強いの呼んでくるやん。
これがサイクル。


カーナ

なるほどなぁ。それって「そのサイクルを作ろう」と思ってやったのか、結果的にそのサイクルが生まれたのかで言うと前者ですか?


素敵大統領

前者やな。知っててやった。
正直強さで言えば、「喋るロイヤル8>>>>>>>>>>>>>>>無言のロイヤル12」ぐらい差があると思うぞ。


カーナ

なるほどなるほど。


素敵大統領

つまり早い話、喋る廃課金30人集めたら無敵のギルドになる。


カーナ

なるほど(笑)
でも「喋る」ことと「聞き入れる」ことってまた微妙に違う部分もありませんか? そういう意味での人間性みたいなものは、結構見るんですか?


素敵大統領

聞き入れるって何を指してんじゃ?


カーナ

例えば編成の話をしたときに、提案を無視して意固地になるとか、言っても話を聞かない、とか?


素敵大統領

あーそういう感じか。一般教養がなってないなと感じたり、ちょっとおこちゃまっぽい精神系の子だと感じたら避けるね。でも、これはどこのギルドもそうだべ?
もちろんそれは本当にそうかどうかはわからんし、そもそも「こいつは絶対におこちゃま!」っていう判断は人によって違う、というのが前提。


カーナ

そこは、主観を信じるしかない、っていうことですね。


素敵大統領

そやね。ギルマスの腕の見せ所やん?


ギルドを守る、ギルマスの責任


カーナ

確かにそうかもですね。ちなみにパルチザンD.C.(以後、パルチ)さんって、何かルールや方針ってあるんですか?


素敵大統領

方針は「好きに遊べ」。
そもそも方針もクソも「好きに遊べよ」おまえがDLしたゲームだろって感じ。ギルドとしてのルールは最初に言うからそれ守ってれば、もう好きに遊んでええよというスタンス。


カーナ

ちなみにルールというのは?


素敵大統領

ギルバトは来てね、来れなかったら言ってね、以上。


カーナ

シンプル(笑)まぁでも実際、ルールなんてそんなもんでいいですよね(笑)


素敵大統領

うん。よく暴言ダメ、セクハラダメってあるやん。そんなん誰でもわかってる事であって、わざわざ禁止事項とする必要もない。


カーナ

その辺はもう、言ってみれば社会のルールですからね(笑)


素敵大統領

そう、言いそうな奴を入れなければ良い話。


カーナ

なるほど、そこも人を見抜けるか、ってことか。ちなみに失敗したって思ったことはないんですか?


素敵大統領

失敗したら脱退してもらえばいいんよ。


カーナ

それもまた、ギルマスの責任ってことですね。


素敵大統領

そうね、時には冷酷な判断も必要。っていうか、ミスマッチだった人もさっさと蹴ってもらった方がWIN-WINだべ。冷たい言い方かもしれんが、これができなければそのギルドはいつか絶対ぶっこわれる。


カーナ

なるほど、不満の種になり得そうな要素は早めに摘んだ方が、誰にとってもハッピーっていうことですね。他に勧誘するときなどにチェックしているところとかってありますか?


素敵大統領

さっき、喋るやつを取るって言ったけど、逆に身内を売るようなタイプかっていうのはすげぇ気にするね。


カーナ

ギルド内の情報を外に出すかどうか、っていうこと?


素敵大統領

それもあるし、例えばギルド内の愚痴みたいなのをTwitterとかで発言しちゃう人をたまに見かけたりするやん? そういう人は入れない。


カーナ

あー、なるほど。


素敵大統領

小さい頃に陰口で盛り上がらなかった? お友達と嫌いな先生とかさ。


カーナ

はいはい、ありますね。


素敵大統領

共通の敵を持った時、人ってより仲良くなりやすいんだよね。それで共感が膨れ上がって「僕たち〇〇さんがいるんで、抜けます」ってことになる。ギルド内で声を上げず、Twitterで独り言のように愚痴っぽい発言をするようなタイプは、そういう行動に出やすいと思ってる。


カーナ

なるほど。もちろん全員が全員そうと言っているわけではないけれど、っていうことですよね。


素敵大統領

もちろん。あくまで個人の主観的な話。
あとはギルド内にヒエラルキーを生まないようにする、っていうのも意識はしてたな。うち、サブマスおらんねん。



『任せる』というコマンドの積極活用


カーナ

あれ? たしかエルトさんやニトさんってサブマスじゃなかった?


素敵大統領

エルトがサブマスなのは防衛順位いじくってね担当。ニトは、大統領その時間にいないから加入予定者をギルド入れておいてって言ってサブマスに上げてそのまんまだっただけだな。


カーナ

なるほど、その立場じゃなきゃできない作業を任せただけっていうことで、ヒエラルキーとは別物っていうことですね。


素敵大統領

正直、サブマスっていらなくね? って思ってる。ヒエラルキー加速装置やんサブマスの称号。何よりのデメリットとしては、サブマスの称号を付与すると、そうじゃない奴が何もやらなくなる。


カーナ

なるほど。確かに役割分担を明確にした途端、その役割を担っていない人の当事者意識はあっという間に失われる、っていうのはよくある光景かもしれませんね。


素敵大統領

そう。一人の人間ができることなんて限られているんだから、基本的にはギルマス自らがやらなければいけないことじゃない限り、「任せる」っていうコマンドは積極的に使った方がいい。


カーナ

確かに、人によって向き・不向きはありますしね。


素敵大統領

そういうこと。向いている人に向いていることを任せた方がうまくいくに決まっている。人のことをよーく見ていると、幻影の中でも何に興味を持っているかは結構違うから、それを理解した上で、任せるべきものを任せていった方がいい。


カーナ

なるほど、その「何かを任せる」というときに、サブマスという称号が逆に邪魔になることがあるってことですね。


素敵大統領

そう。そのデメリットがあるうえに、ヒエラルキーを生み出す可能性がある。そう考えたら、サブマスを置く意味がわからん。


カーナ

なるほど。ヒエラルキーも結局、不満の種になるってことですよね。


素敵大統領

そうそう、ヒエラルキーも不満の種やで。もちろん、これはあくまで個人的な考えっていうだけだし、これ以外の考えが間違っているなんて言う気もない。


カーナ

あくまで大統領はそう考えてギルドを運営してきた、っていう話ですよね。
ちなみにまとめると、

・適切な人をギルドに入れる
・サイクルが回るようにする
・不満の種をつくらない / 生まれたら早めに摘む

この辺が基本的なギルド運営の考え方っていう気がするんですけど、あってますか?


素敵大統領

そうだね。それが上手くいけば長く続くギルドができると思うよ。


カーナ

ちなみに大統領って「それはギルマスの腕の見せ所」とか、「それはギルマスの責任」とか、ギルマスとしてのあるべき姿みたいなものが結構明確にある気がするんですが、それは最初から持ってたんです? それとも幻影でギルマスをやってる中で言語化されていった?


素敵大統領

「おめーがやんねーで誰がやんだよ」案件がギルマスの責任、「おめーが入れたんだろが」案件もギルマスの責任。「やりたくなきゃ、腕を見せて回避しろ」っていうのがギルマスの腕の見せ所。この考えは、最初から持ってたかもな。


カーナ

あれ? でもさっき、ゴリラさんにギルド作らせたって言ってたけど、最初はギルマスじゃなかったんですか?


素敵大統領

500石払いたくなかったんです。


カーナ

とんでもねーな!(笑)
「おめーがやんねーで誰がやんだよ = ゴリラさん」が成り立ってしまったのか(笑)


素敵大統領

500石払うというギルマスの責任は、大統領の脳内パッチノートのアップデートで削除した。


カーナ

まぁ本人がいいって言ったんなら、何も問題ないですけども(笑)


素敵大統領

「Partisan」って、前に別ゲーでゴリラと一緒にやっていたギルドの名前やったんよ。当時そこのギルマスが付けた名前だから、なんでPartisanって名前なのかは誰も知らない。


カーナ

あー、ゴリラさんとは別ゲーでのつながりだったんですね。


素敵大統領

そう、黒い砂漠って奴。


カーナ

ゴリラさんは、大統領が幻影に誘ったんですか?


素敵大統領

うん、500石払いたくなかったから呼んだ。


カーナ

やっぱり、とんでもねーな!(笑)



おちゃらけたような話し口調や表現につい誤魔化されてしまいそうになりますが、実は鋭く本質を突いてくる大統領の言葉。そのあたりはさすがトップギルドのギルマスという感じで、感心させられたり、学びになることも多くありました。

もちろんギルドの方針やスタンスはそれぞれ。これはあくまで大統領の考えであって、これだけが正解というわけでは決してありませんし、逆に真似をすればうまくいくかといえば、そういうわけでもないでしょう。というか、そもそも真似ができるのかわかりませんが(笑)

後編は引き続きギルド運営についてや、ギルドバトルについてお聞きしました!

次回、interview with 素敵大統領後編『最強のギルドの証明』

どうぞお楽しみに!