interview with 赤き翼 前編 ~『赤き翼』の羽ばたき~

幻影戦争のプレイヤーにスポットライトを当てる「Insight Of The Visions」。第三回は『ギルド』にフォーカスを当ててお届けしたいと思います。

お話をお伺いするのは、先日新体制に変わることが発表されたギルド「赤き翼」。ギルマスを退かれ休養に入られることになるアンディさんに、まずはこれまでの経緯と想いをお伺いしてきました!


カーナ

アンディさん、はじめまして。本日はよろしくお願いします!


アンディ

よろしくお願いします!なんだか、光栄です。


カーナ

いや、むしろこちらこそです!実は自分が引退詐欺というギルドに入ろうかという頃がちょうど、赤き翼さんが立ち上がった頃で。


アンディ

え?そうなんですか?


カーナ

当時Twitter上で赤き翼さんの新聞や、アンディさんのギルマス就任を応援する声をよく見かけていて、自分の中でアンディさんは「主人公感」に溢れる人なので、今日お話しをお伺いできて光栄です!


ギルドバトルが、したいです...。


カーナ

まずはアンディさん自身のお話をお伺いしたいんですが、アンディさんはいつ頃から幻影戦争を始められたんですか?


アンディ

ちょうど第一弾のFFTコラボが終わるころだったと思います。といっても僕はFFT世代というわけではないので、それがきっかけだったわけではなく、単純に友達に誘われて始めたんですが(笑)


カーナ

あ、そうだったんですね!じゃ、ギルドも最初はその方と?


アンディ

はい、その友達がギルドを作っていたので、流れでそのままそこに所属していました。ギルドといっても、僕と友達ともう一人の合計3人だったんですが...。


カーナ

わ、じゃギルバトも出来ない状態だったんですね...。


アンディ

そうなんです。ギルバトというコンテンツがあることは知ってましたし、徐々に幻影戦争にハマってきていたこともあって、やってみたいなぁという思いが日に日に高まりまして。何とか人数を増やせないかなって思ってました。


カーナ

確かに、プレイしたことのないコンテンツの存在を知ったら、やってみたくはなりますもんね。


アンディ

そうですよね。でも、そのためにTwitterなどのSNSを始めて勧誘を頑張ってみたんですが、当時も今も変わらず勧誘はなかなか難しいもので...。


カーナ

当時から厳しいものだったんですね。まして3人のギルドで人を集めようとなるとなかなか...。


アンディ

そうなんです...。でもどうしてもギルバトをやってみたくて。で、意を決して友達に「新しいギルドでチャレンジしてみたい」って相談したら、送り出してくれて。それでギルド探しを始めてみたんです。


カーナ

確かに、ギルドが別になったからと言って縁が切れるわけじゃないですし。どちらかが我慢するのではなく、それぞれが一番楽しめるスタイルでゲームした方がいいですもんね。ところで、当時のギルドの探し方というとTwitterとかですか?


アンディ

そうですね、Twitterでギルド募集のツィートをしたり、あと当時はツンさん(パルチザンD.C.所属)が運営されていたギルドマッチングのDiscordサーバがあって、そこをかなり活用させていただいてました。そんな中で「おけまる」というギルドに出会ったんです。


カーナ

当時のそのサーバにはたくさんのギルドさんがいらっしゃったように記憶しているのですが、おけまるさんとの出会いのきっかけはどんなところにあったんでしょうか?


アンディ

今赤き翼にいるファラリスさんが当時おけまるにいらっしゃって、ギルメン募集の動画を作ってらっしゃったんですよ。それがとてもカッコよくて!


カーナ

あ、あのmirenさんがナレーションされている??


アンディ

そうですそうです!当時はあんな風に動画作ったりして募集掛けてるギルドさんはほとんどいなかったと思うので、よりインパクトがありました。
あと、当時おけまるでサブマスをされていたかむさんとTwitter上でコミュニケーション取らせていただいてたこともあって。それでおけまるさんに入れてもらえないかなと思って、かむさんにDMをしたんです。


カーナ

当時ちょうどおけまるさんがプラチナにいかれた頃、ということですよね。


アンディ

そうですね、当時でいえばプラチナリーグって上位ギルドが所属していたリーグだったので、自分なんかで入れてもらえるのかなって不安はあったんですけど、ぜひってお返事をいただいて。


カーナ

確かに。ギルバトをやったことがない状態だと、自分が通用するのかどうかなんて、判断付かないですもんね。自分なんて無駄にRankだけ高くてそれ以外は全然だったので、お声がけいただいた方皆さんに「すみません、Rankだけは高いんですが本当に弱いんです」って謝ってました(笑)


アンディ

そうだったんですね(笑)でも、仰る通り自分の現在地がどのあたりにいるのかとかまったくわからなかったので、OKいただいた時はホッとしましたし、嬉しかったですね。


カーナ

おけまるさんに入ることで、念願のギルバトに参戦できるとなったわけですが、やっぱり楽しかったですか?


アンディ

はい、すっかりハマってしまいました。加入前にTwitterグループには入れてもらってたんですが、そこでも「動画見せてください!」とかお願いしてたくらい楽しみにしてたので(笑)気づいたら前日の攻撃編成から当日の防衛を予想するためのリストやキャプチャを個人的に集めたりしてましたね。


『赤き翼』の産声


カーナ

そのおけまるさんが、赤き翼さんへとつながっていくんですよね?


アンディ

はい、加入して1ヶ月ちょっと経った頃、色々あっておけまるとしては解散することになって。でも、ギルドはやっぱり続けたいなっていう思いがあったんです。自分がギルマスになろうかと悩んでいたら、ファラリスさんと燐オルタさんが「それなら残る」って言ってくれまして。それで僕がリーダーとして赤き翼を立ち上げることになりました。


カーナ

3人で再起を図ることになるんですね。


アンディ

実は敢えて一回3人以外に抜けて頂いたんです。新たなギルドとして始めることになるからってご説明して、もしまた戻ってきていただけるなら、改めて申請をもらえますか、と。


カーナ

おぉ、それはなんというか、結構なリスクを取られたというか。


アンディ

今思うと、そうですよね。でもファラリスさんなんかは「ギルド運営ゲームを楽しむ」みたいなスタンスで楽しんでくださっている部分もあって。「ダメで元々。仮に人が集まらなかったらその時に考えよう」みたいに言ってくれて、助けられたところは大きかったですね。


カーナ

それにしても、奇しくも以前人集めに苦労した3人からの再スタートになるんですね。


アンディ

そうなんです(笑)ただ今回は、また戻ってきてくれた人や、ファラリスさんが新聞等を作ってくれたこともあって、まだ集まりやすかったかなとは思います。それでも、ギルバトのできるギリギリの人数くらいにはなりましたけど。


カーナ

ちなみにギルド名を「赤き翼」を選んだのはどういう経緯だったんですか?


アンディ

おけまる時代のTwitterグループで、新ギルド名の候補が色々出て、その中から選んだという形でしたね。FFにまつわる名前が結構色々出たんですけど、その中でも個人的に特に惹かれたのが「赤き翼」だったんです。僕はFFに詳しいわけではないんですが、多少知ってはいたこともあって。


カーナ

差し支えなければ、他にはどんな候補があったんでしょう?


アンディ

たしか「ナイツオブラウンド」とか、「ゴブリンパンチ」とか...。


カーナ

ゴブリンパンチとは、また(笑)


アンディ

その名前にしていたら、今とはまた全然違っていたかもしれないですね(笑)


どういう人にとって、いいギルドになるのか


カーナ

でもよく考えたら、たった1ヶ月でギルマスになるというのも、すごい経験ですね。


アンディ

正直ギルマスと言われても何をしていいものか、右も左もわからない状態でした(笑)


カーナ

そりゃそうですよね(笑)そんな状況に、どう対応していったんですか?


アンディ

当時Twitter等で知り合った他ギルドのギルマスの方々に、どんどん質問していきましたね。「こんなときはどうすればいいんですか?」というような形で。あと、ファラリスさんや燐オルタさんは前ギルドの経験もお持ちだったので、二人ともよく相談をしてました。それで、まずはギルドの方針を立てていきましたね。


カーナ

あ、新聞に書かれていたやつですね!


アンディ

そうですね、「2つの盟約、1つの常識」っていう風にまとめたんですが、特にコミュニケーションの部分は大事にしていましたね。やっぱり、中には無言の方もいらっしゃったりして。


カーナ

なるほどなるほど。それは「レスポンスがないのは困る」というニュアンスですよね?別に普段の口数が多い・少ない、ということではなく。


アンディ

ですね!やっぱり例えばギルドで何か発信した時とかに、何のレスポンスもないっていうのは、こちら側としてもどう捉えたらいいのかわからない部分もあって。レスポンスはしてほしいな、という思いはありますね。


カーナ

もう一つの盟約に「ギルドバトルの心構え」とありますが、これはどういった意図なんでしょうか?


アンディ

これは多くのギルドさんも抱えられている悩みなのかなと思うのですが、「ギルド内の温度差」みたいなものは、どうしても生まれやすいと思っていて。「勝つつもりで臨む」という方針にしました。


カーナ

なるほど、勝ち負けという結果には強くはこだわらないけれど、姿勢としては勝つつもりで挑んでほしい、ということですね。


アンディ

そうですそうです。編成とか凸先の選定とか、やる以上は勝つつもりで臨んでほしいな、という意図ですね。やっぱり毎日編成とにらめっこして何とか強くなろうとしている方からすると、ギルド内にずっと編成をいじっていない人が混ざってしまうとどうしてもモチベーションが下がってしまうじゃないですか。「勝とうと思ったけど勝てなかった」は問題ないと思うんですけど、最初から勝とうと思ってないっていうのは、赤き翼とはちょっと合わないかな、と思いまして。


カーナ

価値観や遊び方は人それぞれなので良し悪しではないですが、ギルドが人の集まりである以上合う・合わないはどうしてもありますからね。「こういう人にとって楽しいギルド」っていうのを決める、つまり方針を決めるっていうのがやっぱり大事っていうことですね。


羽を休める、という決断


カーナ

ちなみにギルマスをやっていて楽しいと思う部分って、どんなところにありますか?


アンディ

レイドやマルチで盛り上がってる姿を見るのは、とても嬉しいし、楽しいですね。最初の頃は、運営の3人から積極的に働きかけなければ盛り上がらなかったのが、人が増えてきて自然と盛り上がるようになってきて。いい人ばかり集まってくれたこともあって、今では自分がいなくても盛り上がるようになっています。


カーナ

みんなで一緒になって楽しんでいる光景って、ギルマスからすると一番うれしい光景ですもんね。


アンディ

そうなんです!特にレイドは思い入れが強いですね。個人的に1位を取れたことがあるっていうのももちろん影響はしているんですが、ギルド内で協力してレイドを登り合うあの感じは、とても楽しかったなぁ...。


カーナ

赤き翼さんの雰囲気の良さが伝わってくる気がしますね。外から見ていて、とても素敵なギルドさんのように思っていましたので。
ところで、逆に大変だったところというと?


アンディ

やっぱりメンバーの勧誘ですかね。ギルドを探している人に対して、募集しているギルドの数が多すぎるので、いつもスゴイ競争ですよね(笑)ただ大変な分、入ってくれた時はとても嬉しいです。もちろんその反面、誰かが抜けた時の精神的なダメージは大きいですよね。カーナさんもギルマスですし、その辺は伝わるんじゃないかなと思ってますが(笑)


カーナ

そうですね、わかります(笑)
もちろん色々な事情はあるし、何を大事にプレイするかも人それぞれなのは理解してますので、抜けられるっていう方を責めるつもりは一切なくて。むしろより楽しめる環境を見つけられたなら、送り出してあげたいなぁという思いはありますね。でも、そうであっても単純に寂しいですし、ツラいと感じる部分はどうしてもありますよね(笑)

そんな楽しい思い出も、大変だった思い出もあるギルドから、ご卒業されたとのことですが...。その理由などをお伺いしても?


アンディ

そうですね...、実はさっきお話ししたレイドで1位を取ったことに関係しているんですが。一度1位を取ってしまったがゆえに、次も「やるなら1位を取りたい」って思うようになってしまって。でも、レイドで1位を取るっていうのは本当に大変なことで、それに臨む覚悟が必要で。気づいたら、あんなに好きだったレイドが、重く感じられてきてしまったんです。そう思うようになったら、いつしか幻影戦争そのものを重く感じるようになってしまったというか...。


カーナ

なるほど、気軽に遊べるコンテンツではなくなってしまった、と...。


アンディ

はい。なのでギルドがどう、ということでは決してないんです。ただ僕個人の気持ち的に、一度環境を変えてリセットする必要が出てきてしまった、という感じですね。
それでギルドを抜けたいという旨を運営陣に伝えた時は、比較的すんなりと受け入れてくれたので、こういう運びになりました。


カーナ

今までギルドのために頑張ってきたアンディさんの姿を見ていたからこそ、気づけたし、止めることもできなかったんでしょうね...。


アンディ

気づかれていたんだな、という感じはありましたね...。でも赤き翼というギルドは、僕がいなくてもみんなが楽しめるギルドになってくれていますし、後を託すしょへさんも素晴らしい方なので、そういう意味では不安はありません!


カーナ

なるほど、作り上げてきたギルドのことを信用しているからこその決断、ということですね。ちなみにこの場を使って、ではないですが、赤き翼のみなさんに、何かメッセージはありますか?


アンディ

そうですね...。多くのメンバーに支えてもらってきたので、本当に感謝しかないですね。ギルバトの時間になるとアナウンスしてくれる人とか、ギルバトの解析をやってくれる人とか、主体的にギルドのために動いてくれる方々もたくさんいて、本当に助けてもらったなという感じです。
自分は抜ける立場になりますが、赤き翼には長く続くギルドであってほしいな、って思います。やっぱり今上位にいらっしゃるギルドさんを見ると、多くは長く続けてこられたギルドさんなので。継続は力なりというか、続けることで磨かれていくものがあるんだろうな、と思います。だからこれからも長く続いてほしいですし、しょへさんならやってくれるだろうと思っています!


カーナ

最後に。アンディさん、ギルマスやってよかったですか?


アンディ

もちろんです!後悔は一切ありません。ギルドの運営に携わってきたからこそ味わえる楽しさもたくさんありましたし、赤き翼での時間はあっという間に過ぎていったと思えるくらい、本当に貴重で素敵な時間でした!


カーナ

アンディさん、本日はありがとうございました!これからの新しい日々を、心から楽しんでください!



赤き翼の方々を何度も「いい人たちばっかりなんです」と繰り返していたアンディさん。素敵な方々に囲まれたからこそ楽しめたギルドライフだったのでしょうし、素敵な方々が多いからこそ、安心して旅立ちを決意されたんだろうなと思います。

次回は、そんなアンディさんを傍らで支え続けたファラリスさんにインタビュー。赤き翼のこと、アンディさんのことを、ファラリスさんから見た視点でお話しいただきました!

ぜひ、お楽しみに!