interview with 赤き翼 後編 ~『赤き翼の庭』の守護者~

幻影戦争のプレイヤーにスポットライトを当てる「Insight Of The Visions」。第三回は『ギルド』にフォーカスを当ててお届けしたいと思います。

お話をお伺いするのは、先日新体制に変わることが発表されたギルド「赤き翼」をずっと支えてきたファラリスさん。これまで、そしてこれからのギルドのこと、退任されたアンディさんのことについて聞いて来ました!


カーナ

ファラリスさん、いつもバーキンの動画では本当にお世話になってます!


ファラリス

こちらこそ、多くの人に見てもらえる場でチャレンジする機会をもらえるっていうのは、むしろありがたいことだと思ってます!


カーナ

一周年ではまたすごい動画を作られてましたね!ファラリスさんにはクリエイティブ周りのお話もぜひお聞きしたいという思いはあるのですが、今日は「赤き翼」、そしてギルマスだったアンディさんについてのお話をお伺いさせてください!


ファラリス

はい、よろしくお願いします!


赤き翼の飛翔を支える『提案』


カーナ

早速ですが、アンディさんとの出会いは「おけまる」というギルドでいいんですよね?


ファラリス

はい、そうですね。当時私はおけまるでサブマスをやってまして、そこにアンディさんが加入してきてくれたのが初めての出会いになります。


カーナ

アンディさん、ファラリスさんが制作された、mirenさんのナレーションが入った動画に惹かれたって仰ってましたね。当時アンディさんにはどんな印象をお持ちでしたか?


ファラリス

とにかくバイタリティがすごかったですね!知りたいことがあったらどんどん質問しにいく。それはギルド内の人はもちろんですが、ギルド外の人にもTwitter等でどんどん質問しにいって。すごいなぁ、と見ていて本当に尊敬していました。


カーナ

確かに、入ったばかりだとギルド内の方にもちょっと遠慮してしまう部分があったりはしますが...。


ファラリス

アンディさんに限っては、全然なかったですね(笑)でも、それは彼のひとつの武器なんだなと思います。聞くことを恥と思わず、関わりが薄い人にもどんどん質問や相談ができて、ちゃんと相手の話を素直に受け止めることもできる。やっぱりそういう人じゃないと、質問された方も応えたいとは思わないですからね。


カーナ

それは確かにそうですね。応えたいと思うか、力になってあげたいと思うか。そう思ってもらえるような関係性を作ることって、とても大切なことですからね。


ファラリス

はい、それは本当にその通りだと思います。そういった部分もあって、赤き翼を立ち上げる時に、アンディさんがギルマスになるならって思ったところはありますからね。


カーナ

あ、まさにそのあたりのお話を今日伺えればなって思ってました。赤き翼を立ち上げるに当たって、アンディさんと燐オルタさんの3人でスタートされることになったかと思うのですが、そのあたりの不安みたいなものはなかったですか?


ファラリス

そうですね、私はギルド運営も一つのゲーム、「ギルドを運営していくRPG」のようなイメージで捉えていまして。なのでダメ元というか、とりあえずやってみよう、というある種気楽な感じで始めたところはあったかもしれません。


カーナ

「ギルドを運営していくRPG」と仰いますが、そもそもファラリスさんがギルマスになる、という選択肢は考えなかったのですか?


ファラリス

理由としては大きく2つありまして。実は私は、思いついたら色々と提案したくなっちゃうタイプなんですよ。おけまる等での経験もありましたし、ギルドの雰囲気とかを見て「もっとこうしたらいいんじゃないか」「あぁしたらいいんじゃないか」っていう提案をしてしまうんですね。


カーナ

自分も少し似たところがあるのでわかる気はしますが、それ自体は必ずしも悪いことではないですよね?


ファラリス

はい、もちろんそうですね。ただ自分がギルマスになった場合、自分が思いついたことを自分で決定できてしまうじゃないですか。その結果、独りよがりというか、ともすれば独裁的なギルド運営になってしまうんじゃないか、という懸念がありまして...。


カーナ

(ドキッ)


ファラリス

だから、客観的に判断できる人に決定権を委ねたい、という思いがあるんです。それこそが、ギルマスになりたいと思わない理由の一つであり、アンディさんがギルマスなら一緒にやろうと思った理由ですね。


カーナ

なるほど。アンディさんは持ち前のバイタリティで色んな方の意見を聞き入れつつ、それでいて流されないというか。総合的に判断できる方だった、ということなんですね。


ファラリス

はい、そう思います。逆に自分は、赤き翼が立ち上がってしばらくしたら、サブマスも降りているんです。でもそれは役職がないというだけであって、ギルドをより良くしたい、居心地のいい場所であり続けてほしい、という思いは変わらなくて。なので今なお、ギルドへの提案は続けていますね。


カーナ

それはきっとアンディさんも助かったでしょうし、新ギルマスになられるしょへさんにとっても心強いでしょうね。


ファラリス

そうであってほしいな、と思います。時々ギルメンから「フィクサー(黒幕)」っていじられるんですが、ちょっとドキッとしますね(笑)言い過ぎてないかな、とか、うるさく思われてないかな、ってちょっと心配になります。


カーナ

同じギルマスの立場として言えば、とても助かっていると思いますよ(笑)


ファラリス

だといいですが(笑)でも、ちゃんと「提案」という形にしようとは意識していますね。課題や懸念を指摘するだけじゃなくて、どう解決するかという案を提示する、というか。もちろんその解決策が常に正解とは限らないですし、それだけが正解とも限らないのですが、一つ案があるだけでも伝わり方って違うかなって。


カーナ

確かに、課題や懸念の指摘だけだと、ともすれば不平・不満と受け取られてしまうこともありますからね。とても大切なことのように思います。


ファラリス

もう一つの理由は、やっぱりギルマスって矢面に立つので、傷つくことも多いじゃないですか(笑)ギルメンが脱退するってなったとき、もちろん本人にその気はないのは百も承知なんですが、どこか自分が否定されたように感じてしまうというか。そういうのに耐えられる自信がなかった、っていうのはあるかもしれません(笑)


カーナ

あぁ、なるほど。それはちょっと、わかるかもしれません(笑)メンタルが鍛えられる側面はあるかもしれませんね(笑)


冒険の仲間を集める旅


カーナ

赤き翼を立ち上げるにあたって、意識していたことなどはあるんですか?


ファラリス

最初に方針を固める、というのは強く意識しましたね。


カーナ

あー、なるほど。確かに方針を途中から変更するというのは、結構大変なことですからね。


ファラリス

そうなんです。既にいるメンバー一人ひとりに説明して納得してもらわなきゃいけなくなるし、ともすればそこで脱退ということもあり得ますし。途中での方針転換はとても大変だと思っていたので、方針を作って新聞にも明記する形にしましたね。


カーナ

あの方針は、どのようにして決まったんですか?


ファラリス

私が草案を作ってオルタさんが肉付け・調整し、アンディさんが仕上げと採決をした、という感じでした。3人で協力し合って作る過程はとても楽しかったなぁと、今でも鮮明に思い出せます。


カーナ

確かに、祭りの準備じゃないですけど、そういう時間ってすごく楽しいですよね。
ところで、ちょっと話が変わっちゃうかもしれないんですが、あの新聞は「さすが、ファラリスさん」という感じですよね(笑)


ファラリス

やっぱり、勧誘は大変ですからね(笑)何かしら他のギルドさんと差別化を図っていかなきゃいけないとなったときに、自分の技術が武器になるならと思いまして(笑)


カーナ

武器といっても、もはや最強武器ですけどね。FFでいったらラグナロクですよ(笑)ファラリスさんのあの新聞のおかげで、自分の中でアンディさんはすっかり物語の主人公でした(笑)


ファラリス

あ、でもそのあたりは少し意識した部分もあります!さっき言った「ギルド運営というRPG」ではないんですが、主人公がいて、その冒険の仲間にならないか、というイメージで。言葉尻なども、世界観みたいなものを大事にしてました。


カーナ

なるほど、まんまとファラリスさんの策にはまっていたわけですか...!


「赤き翼の庭」の守護者として


カーナ

ところで、赤き翼のギルマスをずっと務められてきたアンディさんが、退任されるとのことですが...。


ファラリス

ちょうど、アンディさんがレイドで1位を獲った少しあとくらいですかね。少し疲れているというか、燃え尽きてしまった部分があったのかな、と思うようになったのは。


カーナ

(あ、やっぱり気づいていたんだ...)


ファラリス

時々、辛そうにしている雰囲気みたいなものが、伝わっては来てまして。「少し、お休みされるのもいいと思いますよ」って声を掛けました。


カーナ

ずっと一緒に『赤き翼』をやってきたファラリスさんから、その言葉をかけるのもなかなか勇気がいるというか、躊躇ってしまうことのように思いますが...。


ファラリス

もちろん、また火がついてくれたらいいなとは思っていましたし、その言葉を掛けることを躊躇いもしました。でも、アンディさんならきっと、私の言葉に変に引っ張られ過ぎることもないだろうと思って。


カーナ

そうか、提案を客観的に判断できるという信用があったから。


ファラリス

はい、であれば私の方から「そういう道もある」と提示する方が、アンディさんに対して誠実なんじゃないかと思いました。


カーナ

でもやっぱり、寂しいと思う気持ちも...?


ファラリス

….それは、もう。それはもちろん、寂しいですよ。
ずっと一緒にやってきましたからね。必ずしも順風満帆とは言えない旅路を、共に乗り越えてきた戦友ですから。でも...


カーナ

でも...?


ファラリス

赤き翼のDiscordサーバ名、「赤き翼の庭」っていうんです。私はそこの管理者で。私はこの庭を、ギルドのみんなにとって居心地の良いものであり続けるように、守っていかなきゃいけないって思っているんです。


カーナ

ギルドのみんな、という中には、当然アンディさんも含まれている、と。


ファラリス

はい、もちろんです。楽しさを見出せなくなってきた中でギルマスを続けるというのは、アンディさんにとってもギルメンにとってもいいことではないというか。誰もハッピーにならない選択のように思えたんです。だから...


カーナ

「赤き翼の庭」の守護者として、アンディさんにそう声をかけることが、ファラリスさんの役割であり、責任であった、ということなんですね。


ファラリス

はい、そう思っています。


そして「赤き翼」は羽ばたき続ける


カーナ

最後の質問になるのですが、ファラリスさんから見て「赤き翼」というギルドはどんなギルドに映っていますか?


ファラリス

そうですね...。先日ギルメンの一人が隠居を理由に脱退することになったんですが、FF10コラボをきっかけに戻ってきてくれることになって。その時のTwitterのやり取りが、「赤き翼」の雰囲気をとてもよく表しているように思います。


カーナ

(リプ欄を見ながら)あぁ、なるほど...。これがファラリスさんが守りたかった景色というか。言葉にするとありがちな表現になってしまいそうですが、仰りたいことは伝わってきた気がします。


ファラリス

はい、本当にいい人たちの集まりなんですよ。改めてそれを実感しましたね。


カーナ

ちなみに、新たにギルマスに就任されるしょへさんは、どんな方ですか?


ファラリス

とても熱くて、みんなを盛り上げてくれる方ですね。アンディさんとも通じる部分なんですが、なんていうかこう「熱を伝播させていける人」なんですよ。


カーナ

あー、なるほど!いつの間にか周りに熱が伝わって、いい意味で周りをどんどん巻き込んでいけるというか。


ファラリス

そうですそうです、そういうイメージです。なのでアンディさん達と作ってきた赤き翼の良いところをちゃんと継承していける方だなと思っています。


カーナ

なるほど。では引き続き「赤き翼」は、素敵なギルドとして羽ばたき続けていきそうですね。これからの活躍も期待させていただきます!
ファラリスさん、本日はありがとうございました!



ファラリスさんならではの武器をフル活用しながら、陰に日向にギルドを支えてきたファラリスさん。アンディさんもきっと心強かっただろうな、と思います。

新たなギルマスとして「しょへさん」が起ち、第三章の物語を紡いでいくことになるギルド「赤き翼」。二人とも「いい人ばかり」と口を揃えるほど、素敵なメンバーが集まったギルドなのだと思います。


「赤き翼」にこれからも注目していきつつ、それではまた次の幻影戦士の物語でお会いしましょう。